研究検証台帳
基本の能力は変えられなくても、取り組むことで難しいことをやりとげる:能力は伸びるという考え方が、失敗への反応・学業成績・認知能力に果たす役割の検証
Yue Li、Timothy C. Bates(2019年)
書誌と確認の記録
- 資料の種別
- 論文データベース
- DOI
- 10.1037/xge0000669
- 確認日
標本
中国の9〜13歳の子ども624人(いくつかの研究の合計)
報告
研究1で、知能をほめる・努力をほめる実験(Mueller と Dweck の1998年の研究)の手続きをくり返したところ、能力は伸びるという考え方をうながす条件は、失敗のあとの中程度の難しさのテストの成績と関連した(p = .049)が、もとの研究が使った8つの意欲と原因の考え方の測り方のどれとも関連しなかった。比べる条件をそろえた研究2・3では、中程度の課題でも難しい課題でも効果が見られなかった。子ども自身の考え方と失敗からの立ち直りの関連も見られず、学期を通した成績との関連も支持されなかったと報告している。
限界
- 一般化できない範囲
- 中国の子どもを対象にした研究で、ほかの国の子どもにそのまま当てはまるかは分からない。研究2のうち難しい課題では、予想と逆の向きの関連(p = .007)が1つ報告されている。ほめ方を変えたのはその場の課題で、日々のほめ方の積み重ねは測っていない。
この研究を参照するページ
- 「頭がいいね」と能力をほめるのと、「がんばったね」と努力をほめるのとで、子どものその後の取り組み方や成績に差があったと報告されていますか?結果は分かれています。小学5年生を対象にした6つの研究では、知能をほめられた子どものほうが、努力をほめられた子どもより、失敗のあとの粘り強さや課題の成績が低かったと報告されています。一方、中国の9〜13歳の子どもを対象にした一連の研究のうち、もとの研究の手続きを再現した研究では、意欲などの8つの測り方のどれとも関連が見られませんでした。実験はどれもその場の課題でほめ方を変えたもので、日々のほめ方と学校の成績との関係は、確認した抄録には報告されていません。
- 学び方の研究ノート:思い出す・間をあける・まぜて解く・手で書く・動画・学習スタイル・ほめ方・睡眠思い出す練習、間をあけた復習、種類をまぜた練習、手で書くか打つか、動画で学ぶこと、学習スタイル、ほめ方、学んだあとの睡眠の8つについて、研究で確かめられていることと、まだ確かめられていないことを分けて読みます。関連するエレメンタリーの教材も紹介しますが、その効果をこれらの研究が確かめたものではありません。
- 研究検証台帳の一覧登録済みの研究を標本・報告・一次資料で並べています。