研究検証台帳
より良い地域で育つことが子どもに与える影響:「機会への転居」実験からの新しい証拠
Raj Chetty、Nathaniel Hendren、Lawrence F. Katz(2016年)
書誌と確認の記録
- 資料の種別
- 出版社
- DOI
- 10.1257/aer.20150572
- 確認日
標本
米国の貧困率の高い地区の公営住宅から、貧困率の低い地区へ移るための家賃補助を抽選で受けた家族と受けなかった家族の子ども(成人後の税務記録)
報告
13歳より前に貧困率の低い地区へ移った子どもは、大学進学率と成人後の所得が高く、ひとり親になる割合が低かったと報告した。思春期に移った子どもではわずかに負の影響が見られ、転居による混乱の影響の可能性が述べられている。
限界
- 一般化できない範囲
- 米国の公営住宅に住む低所得の家族を対象にした社会実験で、貧困率の大きく異なる地区間の移動を扱う。日本の市区町村間の転居や、子育て支援制度の違いによる転居の効果は示さない。
この研究を参照するページ
- 子どもが幼いうちに暮らす地域が変わると、大人になってからの所得に違いが出ると研究で報告されていますか?米国の2本の研究で報告されています。貧困率の高い地区の公営住宅に住む低所得世帯を対象にした家賃補助の抽選実験では、13歳より前に貧困率の低い地区へ移った子どもで大学進学率と成人後の所得が高く、思春期に移った子どもではわずかに負の影響が見られました。別の研究は、子どもの成人後の結果が良い地域へ移った家族で、子どもの結果がその地域で育った年数に比例してその地域の水準へ近づいたと報告しています。日本の市区町村間の転居で同じことが起きるかは、今回確認した研究からは示されていません。
- 引っ越し・転校が子どもに与える影響は、研究でどこまで分かっているか転校と学力、引っ越しと心の健康、転校の時期、育つ地域と成人後の所得を、海外と日本の研究の標本と報告に分けて整理します。転入先で変わる子ども医療費助成の対象年齢も、行政統計で確かめます。
- 研究検証台帳の一覧登録済みの研究を標本・報告・一次資料で並べています。