研究検証台帳
子どもの医療費助成制度の受診抑制に対する影響-大規模自治体データを用いた実証研究-
阿部彩、梶原豪人、川口遼(2021年)
書誌と確認の記録
- 資料の種別
- 出版社
- DOI
- 10.4091/iken.2021.003
- 確認日
標本
東京都・長野県・広島県が実施した子どもの生活実態調査を統合したデータのうち、小学5年生と中学2年生のふたり親・生活保護を受けていない世帯
報告
中学2年生では、窓口で3割を払う自治体と償還払いの自治体に住む場合、自己負担0円の自治体に比べ「受診させた方がよいと思ったが受診させなかった」経験が約2倍の確率で起きており、経済的に厳しい層ではこの関連がさらに大きかったと報告した。小学5年生では経済的に厳しい層だけに関連が見られ、償還払いは理由が「多忙」の場合だけ関連し、定額の負担では一貫した結果が得られなかったと報告した。
限界
- 一般化できない範囲
- 自治体どうしを比べた調査で、助成の変更前後を追ったものではない。受診控えは保護者の回答で、控えた受診が必要だったかや健康への影響は測っていない。ひとり親世帯は分析から外している。
この研究を参照するページ
- 窓口で3割を払う地域では、子どもの受診を控える家庭が多いと報告されていますか?多いという報告があります。東京都・長野県・広島県のふたり親で生活保護を受けていない世帯の中学2年生では、3割負担と償還払いの自治体で0円の自治体の約2倍とする研究があります。北海道では一部の地域・学年で助成ができた後に割合が下がった例がありますが、2時点の比較で助成以外の変化と分けていません。どちらも保護者の回答で、控えた受診が必要だったかや健康への影響は測っていません。
- 子ども医療費助成で受診が増えることと、子どもが健康になることは別の問い子ども医療費の助成が広がったとき、受診、受診の中身、入院や健康、受診控え、親の負担について日本の研究が何を報告しているかを、研究ごとの対象と限界とあわせて整理します。
- 研究検証台帳の一覧登録済みの研究を標本・報告・一次資料で並べています。