研究検証台帳
医療費助成が小中学生の医療の利用に与える影響 地域の自然実験
Atsushi Miyawaki、Yasuki Kobayashi(2019年)
書誌と確認の記録
- 資料の種別
- 出版社
- DOI
- 10.1016/j.healthpol.2019.02.003
- 確認日
標本
ある県で助成が拡大された前後の、国民健康保険に加入する子どもの診療報酬請求データ(2013年4月〜2017年1月)
報告
通院・入院の自己負担に月ごとの上限を設ける仕組みは、外来・入院の医療費に有意な影響を示さなかったと報告した。薬の自己負担をなくす仕組みは処方薬の支出を全体で116%、健康状態のよい子どもで121%に増やし、健康状態のよくない子どもでは増やさなかったと報告した。
限界
- 一般化できない範囲
- 1つの県の国民健康保険加入者の結果である。医療費と処方薬の支出を見た研究で、子どもの健康が変わったかは扱っていない。
この研究を参照するページ
- 子ども医療費の助成で、親の心理的な負担や家計が医療費で困る危険は変わると報告されていますか?報告は少なく、測っているものも研究ごとに違います。青森県の調査では無償化で親の心理的な負担の改善が報告されましたが、主に所得が上位半分の世帯と小学生の親での結果です。大企業の健康保険組合の7〜14歳の研究は、窓口負担0円と比べ、1回2米ドル程度の負担では家計の金銭的な危険はあまり増えなかったとしています。世帯が払った自己負担額の変化を直接測った研究は確認できませんでした。
- 子ども医療費の助成で増えた受診には、時間外の受診や抗菌薬の処方が含まれると報告されていますか?時間外受診は、助成があると多い方向で報告がそろっています。窓口負担が0円で増えたとする2005〜2015年の研究と、助成の対象から外れると年0.14回減ったとする2018〜2023年度の報告です。抗菌薬は、不適切な使用が増えたとする研究と、処方回数に有意な変化を確認しなかった報告とに分かれています。いずれも日本の請求データの結果で、個々の受診が必要だったかは判定していません。
- 子ども医療費助成で受診が増えることと、子どもが健康になることは別の問い子ども医療費の助成が広がったとき、受診、受診の中身、入院や健康、受診控え、親の負担について日本の研究が何を報告しているかを、研究ごとの対象と限界とあわせて整理します。
- 研究検証台帳の一覧登録済みの研究を標本・報告・一次資料で並べています。