研究検証台帳
オーストラリアの子どもの転居と学業成績:縦断分析
Sergi Vidal、Janeen Baxter(2018年)
書誌と確認の記録
- 資料の種別
- 出版社
- DOI
- 10.14301/llcs.v9i2.435
- 確認日
標本
1990年代後半に生まれた子ども3,481人の全国縦断調査と、3・5・7年生の全国学力調査の得点
報告
転居と学業成績の関連は全体に小さかった。転居が多い子どもは成績が低い傾向があったが、家庭と住まいの状況を考慮すると関連は消え、中程度の転居、とくに別の地域への転居は成績の向上と関連した。就学前後の転居は3年生の成績の低さと関連したが、5・7年生では関連しなかったと報告した。
限界
- 一般化できない範囲
- オーストラリアの1つの出生集団の結果で、転居の理由や学校の移り方は国によって異なる。日本の学校制度での関連は示さない。
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- 転校した子どもは、学力が伸びにくいと研究で報告されていますか?報告は一様ではありません。1994年までの26研究の統合では転校した子どもの読解・算数が平均して低く、米国テキサス州の学区内の転校では転校した年の算数の伸びが低い結果でした。ニューヨーク市では学校の仕組みによる転校で英語(国語)と算数が低く、それ以外の転校で英語(国語)が上がりました。オーストラリアの転居の研究では、転居が多い子どもの成績の低さは家庭と住まいを考慮すると見られなくなり、中程度の転居は成績の向上と関連しました。日本の学校で同じ比較をした研究は、今回確認した範囲にありません。
- 日本で、引っ越しや転校が子どもの学力や心の健康に長く影響するかは、研究で示されていますか?日本の子どもについては、今回確認した研究からは示されていません。日本で確認できたのは、1980年代に転校した小学生40人の転校後3か月を追った調査で、学力や長期の心の健康は測っていません。海外では、英国の1地域の出生集団で関連の多くが子どもどうしの違いで説明されつつ、転居の後に心の健康が悪くなる関連が一部残り、オーストラリアの出生集団では関連が全体に小さく、転居の程度や時期で向きが異なりました。
- 引っ越し・転校が子どもに与える影響は、研究でどこまで分かっているか転校と学力、引っ越しと心の健康、転校の時期、育つ地域と成人後の所得を、海外と日本の研究の標本と報告に分けて整理します。転入先で変わる子ども医療費助成の対象年齢も、行政統計で確かめます。
- 研究検証台帳の一覧登録済みの研究を標本・報告・一次資料で並べています。