研究検証台帳
医療費助成の対象から外れることが子どもの受診に与える影響 差の差分析
Atsushi Miyawaki、Haruko Noguchi、Yasuki Kobayashi(2017年)
書誌と確認の記録
- 資料の種別
- 大学機関リポジトリ
- DOI
- 10.1016/j.socscimed.2017.09.001
- 確認日
標本
都市部の国民健康保険に加入する小学2〜4年生2,896人の診療報酬請求データ(2012年4月〜2014年3月、69,504人月)
報告
4年生への進級で助成の対象から外れ自己負担が上がると、外来の利用が全体として減り、減り方は軽い病気や慢性の病気で大きかったと報告した。入院の利用は増えたが、健康の悪化ではなく外来から入院への置き換えによるものと報告した。
限界
- 一般化できない範囲
- 1つの都市部の国民健康保険加入者で、対象外になった直後の2年間の結果である。助成を始めたときの変化や、より上の年齢の子どもへの効果は分からない。
この研究を参照するページ
- 子ども医療費の窓口負担が0円になると、子どもの通院は増えると報告されていますか?確認した日本の研究では、増えるという報告で方向がそろっています。ただし同じデータや同じ研究グループによる結果を含み、独立に確かめた研究の数とは読めません。ちょうど0円になると、少額の負担が残る場合より受診が段差をもって増えたとする研究もあります。増え方の大きさは子どもの年齢、データの時期、比べた負担の差で異なり、どの自治体でも同じだけ増えるという予測にはなりません。
- 子ども医療費の助成で増えた受診には、時間外の受診や抗菌薬の処方が含まれると報告されていますか?時間外受診は、助成があると多い方向で報告がそろっています。窓口負担が0円で増えたとする2005〜2015年の研究と、助成の対象から外れると年0.14回減ったとする2018〜2023年度の報告です。抗菌薬は、不適切な使用が増えたとする研究と、処方回数に有意な変化を確認しなかった報告とに分かれています。いずれも日本の請求データの結果で、個々の受診が必要だったかは判定していません。
- 子ども医療費助成で受診が増えることと、子どもが健康になることは別の問い子ども医療費の助成が広がったとき、受診、受診の中身、入院や健康、受診控え、親の負担について日本の研究が何を報告しているかを、研究ごとの対象と限界とあわせて整理します。
- 研究検証台帳の一覧登録済みの研究を標本・報告・一次資料で並べています。