研究検証台帳
「不登校経験者等を対象とする調査」~不登校・いじめ対策等の効果的な活用の推進に向けた調査研究報告書~
有限責任監査法人トーマツ(文部科学省委託)(2025年)
書誌と確認の記録
- 資料の種別
- 行政機関の報告書
- 確認日
標本
小・中学校で不登校を経験したと答えた18〜59歳。調査会社のパネルによるインターネット調査18,207人と、支援団体・自治体の協力によるオンライン調査321人(令和7年2〜3月)、ほかにインタビュー13人と支援団体4団体
報告
本人が振り返った休みはじめのきっかけは、インターネット調査では友人との関係(いやがらせやいじめ)が47.5%で最も多く、オンライン調査では精神的不調が46.4%で最も多かった。不登校当時に相談した機関や人が「なし」の割合は、インターネット調査で51.1%、オンライン調査で20.2%だった。中学校卒業後について、人との関わりに苦労したという回答と、成長した・視野が広がったという回答がともに半数を超えた。
限界
- 一般化できない範囲
- 調査会社のパネルと支援団体経由の回答者で、不登校経験者全体の代表標本ではない。数十年前の経験を含む振り返りの回答であり、不登校を経験しなかった人や、支援を受けなかった人との条件をそろえた比較は行っていない。
この研究を参照するページ
- 不登校のきっかけについて、子ども本人と先生の回答は一致すると報告されていますか?一致しない項目があると報告されています。4自治体の調査で、令和4年度の小学3年〜高校1年(中学3年を除く)のうち不登校として三者の回答を突き合わせた239名(保護者200名)では、学業の不振は回答が近かった一方、体調や不安、睡眠などの不調は本人と保護者の約7〜8割が挙げたのに対し、教師は2割弱でした。全国の代表標本での比較ではありません。
- フリースクールなど学校外の学びの場に通うと、その後の進学や就労が良くなると、比べた研究で示されていますか?今回確認した資料からは示されていません。不登校だった人のその後を追った国の調査や、経験者の振り返り、卒業生への聞き取りはありますが、通った人と通わなかった人を条件をそろえて比べ、通ったことの効果を取り出した日本の研究は確認できませんでした。
- フリースクールや心理的支援について、確かめられていることと、まだ比べられていないことフリースクールに通う家庭の調査、不登校だった人のその後を追った国の調査、主に海外の心理的支援の研究をまとめた系統的レビューを、何を測った研究かで分けて読みます。
- 不登校35万人という数字と、子ども本人の声は分けて読む文部科学省の不登校の集計が数えている範囲と、教師・本人・保護者の回答を比べた調査が示した違いを、数字の出どころごとに整理します。
- 研究検証台帳の一覧登録済みの研究を標本・報告・一次資料で並べています。