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観測型FAQ研究

まとめて続けて繰り返すより、間をあけて繰り返すほうが、長く覚えていると報告されていますか?

回答の要約
報告されています。300を超える実験をまとめたメタ分析や、数百の研究をまとめた解説で、間をあけた学習のほうが長く覚えていたという報告がそろっています。小学5年生の英単語の教室での実験でも、1週間あけて学んだほうが5週間後の成績がよかったと報告されています。ただし、今回確認した小学生の研究はこの1本で、課題は単語や事実を覚えるものが中心です。

317の実験をまとめたメタ分析が、学習の間隔と覚えていられる期間の関係を報告しています

言葉を思い出す課題で、学習の間隔を変えた研究(184本の論文、317の実験)をまとめたメタ分析は、学習の間隔と、最後のテストまでの期間が合わさって成績に影響すると報告しています。対象者の年齢は抄録に書かれていません。

小学5年生の教室で、1週間あけて学んだほうが5週間後の成績がよかったと報告されています

小学5年生39人の実際の教室で、知らない英単語を、続けて学ぶ方法と1週間あけて学ぶ方法で教えた実験は、5週間後に思い出すテストで、1週間あけて学んだほうが成績がよかったと報告しています。比べたのは2つの方法だけです。

中学2年生にあたる生徒では、9か月後まで差が残ったと報告されています

米国の8年生(日本の中学2年生にあたる)が学んだ歴史の事実を、1週間後か16週間後に復習した研究は、9か月後のテストで、16週間後にテストの形で復習した事実がいちばんよく覚えられていたと報告しています。続けて学ぶ方法との比較ではなく、復習のタイミングどうしを比べた研究です。

数百の研究をまとめた解説も、同じ方向の結果をまとめています

認知心理学と教育心理学の研究をまとめた政策向けの解説は、学習の繰り返しを時間をあけて行うと、続けて繰り返すより長期の成績がよいことが数百の研究で示されてきたとし、テストと組み合わせるとさらに効果が増すとしています。具体的な間隔の数値は示していません。

この回答が参照した研究

研究ごとに、調べた対象(標本)、報告された内容、この問いでの用い方を分けて示します。

研究 標本 この問いでの用い方
言葉を思い出す課題における分散練習:レビューと定量的な統合Nicholas J. Cepeda、Harold Pashler、Edward Vul、John T. Wixted、Doug Rohrer(2006) 184本の論文に含まれる317の実験(839件の評価)を統合したメタ分析。対象者の年齢などは抄録に記載なし 317の実験をまとめ、学習の間隔と覚えていられる期間の関係を報告したメタ分析
実際の教室での語彙学習における間隔効果Hailey S. Sobel、Nicholas J. Cepeda、Irina V. Kapler(2011) 5年生の子ども39人(実際の教室) 小学5年生の教室で、1週間あけた学習のほうが5週間後の成績がよかった実験
テストを使って中学2年生の米国史の記憶を保たせるShana K. Carpenter、Harold Pashler、Nicholas J. Cepeda(2009) 8年生(日本の中学2年生にあたる)の生徒。人数は抄録に記載なし 中学2年生にあたる生徒で、9か月後まで復習のタイミングの差が残った研究
間隔をあけた反復は効率よく効果的な学習を促すSean H. K. Kang(2016) 特定の対象者はなく、認知心理学・教育心理学の多数の研究をまとめた政策向けの解説(抄録に人数の記載なし) 間をあけた繰り返しの効果を数百の研究からまとめた政策向けの解説

この回答で分からないこと

限界
メタ分析の対象は言葉を思い出す課題が中心で、対象者の年齢は抄録に書かれていません。小学生の研究は、この確認の範囲では5年生の英単語の1本で、人数は39人です。算数の計算の手順や文章題のような課題で同じ結果になるかは、この確認の範囲では分かりません。この確認は研究の抄録の範囲で、個々の子どもの復習の予定を決めるものではありません。
出典の層
一次資料を確認した研究4件の報告です。研究の対象と識別方法は同じではありません。